レコードといえば、どのようなイメージを持っていますでしょうか?
最近はレトロ人気がふつふつと復活してきていますので
レコードを趣味で聞き始めて方もいるのではないでしょうか?
レコードには独特の魅力がありますが、
実は、歌手が歌っている声そのものの音を届けるという媒体で、レコードの右に出るものはありません。
近年のインターネットやサブスクリプション、YouTube等で再生できる音声は、
デジタルの加工が施されています。
つまり化粧がされている状態の音ということです。
それに対してレコードは化粧なしのすっぴんの状態の音を溝(みぞ)を掘って記録しています。
アーティストのファンとしてはぜひ集めたくなってしまいますよね。
最近の邦楽でもレコード盤として販売している楽曲もあります。
また、レコード盤は大切に保管しないと音が変わります。
さらに、再生にはレコードプレーヤーを準備し、スピーカーを準備し、
再生まで手間がかかります。
しかし、聞けば聞くほどレコードの音は変わり、だんだんと味がついた音になります。
再生の手間も、レコード再生が好きになってくると逆に楽しくなってきます。
レコードの仕組みと歴史
レコードの祖は、1877年にエジソンが発明した蓄音機(ちくおんき)
その名前を【フォノグラフ】といいます。
音の日のページでも紹介しています。
この発明から10年後の1877年にドイツ人のベルリナーが「グラモフォン」を発明しました。
蓄音機の円筒型(えんとうがた)筒のような形から、
現在よくみる円盤型になりました。
この、水平のターンテーブルに
溝の掘られた円盤(現在で言うレコード盤)
を乗せて再生する方式が
最終的には市場を制したのですが
その理由としては、
収納しやすい
原盤を作ることで、大量生産できる
といった利点が強みになりました。
かなり昔ですが、ビデオデッキのベータとVHS、ブルーレイディスクと VHDディスクの戦いを思い起こされますね。
近代化の波とともに、音声の再生方式は変わってきています。
テープ型になり
CD型になり
スマートフォンでYouTubeやサブスクで簡単に再生する時代になり
近代化が進むにつれて、音声の再生にお金がかからなくなってきました。
しかし、録音した音を再生する
方法としては、アナログのレコード方式にかなうものは現在でもありません。
現代の音楽のほとんどは編集され、化粧のされた状態の音声です。
すっぴんの音を聞くというのが、レコードの醍醐味です。
現代に引き継いでいるレコードについて
蓄音機の時代は、SP版(毎分78回転)しかありませんでしたが
1948年(昭和23年)頃に現在主流のLP版(331/3)回転が登場しました。
LPとは、LONG PLAY のイニシャルです。
1950年代に後半には完全に移行し、SP版は消滅しました。
SP版
蓄音機の時代は直径12インチ(30cm)のSP版(Standard Play)しかなく、
収録時間も4~5分でした。回転数も分速78回転と高速で、
盤は材質がシュラックで割れやすく、針もすぐ摩耗していました。
LP版
1948年(昭和23年)に米コロンビアが発売した
現在主流のレコードです。直径12インチ(30cm)
収録時間30分、素材はポリ塩化ビニルになり、
丈夫で軽く、高密度、長時間録音が可能になり、
ロングプレイ(Long Play)盤と呼ばれています。
シングルレコード
1949年(昭和24年)にRACビクターが発売したレコードです。
直径7インチで収録時間が5~8分、分速45回転。
中央に大きな穴が開いており、ドーナツ盤と呼ばれています。
EP
シングルレコードに似ていますが、
収録時間がLPより短く、シングルより長いです。
Extended Playを略してEP盤と呼びます。
12インチシングル
LPと同じサイズで大きいのですが、
シングル盤のように1~2曲しか入っていません。
外周部しか音溝がないので、音質が優れています。
ビートルズ最新曲のNow and thenではこの12インチシングルもあります。
2曲しか収録されていませんが、LPサイズなので
所有感が抜群です!
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